夏休みに実家に帰省される方も多いでしょう。都市部では夏休みといえば「バカンス休暇」の感覚ですが、実家では「お盆の帰省」の感覚ではないでしょうか?
実家とはいえ、訪問時には手土産を用意すべきものですが、夏休み期間中ですと時期的に仏壇にお供えするものも用意したほうがいいのではないかと気になりますよね。
手土産ではなくお供えを持っていくべきか、両方持っていくべきか、いつからいつまでがお盆期間になるのか、お供えの相場はいくらくらいなのかといったことについてご説明します。
お盆にはお供えと手土産どっちも用意するもの?
実家が遠方であり、夏休みに帰省するとなるとやはり手土産は持っていくべきものです。こちらでしか手に入らないものや相手の好みに合うものなどを持参すれば「お世話になります」という気遣いが伝わりますし、話題もできて楽しく過ごせるきっかけともなります。
また、時期的にお盆であれば「お供え」の品も手土産とは別に用意したほうが丁寧になります。両方持っていってもおかしいものではありませんし、どちらかといえばそれが正式なマナーとなります。
とはいえ、人によっては手土産も兼ねたお供えとして一つだけにされることもあります。これは地域性というよりは家によるしきたりのちがいですので、相手(実家側)の考えに合わせたほうがいいでしょう。
夏休みとはいえ、お盆の時期に合わせて休みをとれない職業の方も多いので、帰省するのがお盆の期間でなければ手土産だけでもいいでしょう。
お盆はいつからいつまで?
ではお盆の期間とはいつからいつまでなのでしょうか?
お盆は3つの時期が存在するようです。
明治以降、新暦(太陽暦)が導入され定着したことで、8月のお盆が生まれ、3つの時期に分かれていきました。
1.7月盆 7月13日~16日
東京、横浜、静岡、東北地方など
旧暦の月日がそのまま新暦に残ったもの。都心部では人の混雑を避けるために早めにお盆の行事をするようになったようです。
2.旧盆 8月20日前後
関東北部、中国、四国、九州、南西諸島など
旧暦7月15日が新暦でいう8月20日前後のためです。
3.8月盆(月遅れの盆) 8月13日~16日
北海道、新潟、長野、関東南部、関西地方など
新暦7月15日は農作業の忙しい時期に重なっていたので、お盆を1ヶ月遅らせて「月遅れのお盆」としたようです。全国的に多いのはこちらです。
お供えとして持っていくのであれば、皆が集まる15日の前までとしましょう。
お盆の始まる数日前でしたら、「もうすぐお盆ですので、ご仏前にお供えください」と言って渡すといいですね。
お盆のお供えの相場はどれくらい?
お盆に帰省する際のお土産やお供えにはいくらくらいのものを用意すれば良いのでしょうか?
これは帰省する頻度にも寄るかもしれませんが、一般的な相場としては手土産、お供えに各2~3千円くらいです。
尚、初盆(新盆)ではお金をお供えするのが一般的となります。初盆の金額の相場は、1万円です。
お金を入れる袋(不祝儀袋)の表書きは、「御仏前」、「御佛前」、「御供物料」と書きます。「御供物料」は宗旨宗派に関係なく用いられます。
お供え物を持っていく場合、「熨斗(のし)」ではなく「掛紙(かけがみ)」を品物にかけます。黒白の結び切りの掛紙で表書きは「御供」と書きます。誰からの物か分かりやすくするために、外のしにし、名前はフルネームで書くとよいでしょう。お盆の時期は同姓の親戚が集まることが多いためです。
尚、西日本では黄白の結び切りがよく使われます。
まとめ
- お盆の時期では手土産とは別にお供えの品を用意する
- お供えの品はお盆の時期の15日までに渡す
- 手土産とお供えの相場は各2~3千円
ご先祖を大切に思う心は親を大事にする気持ちにもつながります。お供えをきちんと用意することは大変喜ばれますよ。