今回は息子(6歳)が側弯症(そくわんしょう)と診断された体験をご紹介します。
そこで「わかったこと」と「わからなかったこと」などをメモしておきたいと思いこの記事を書いています。
側弯症の子供は病院は何科を受診するのか
側弯症の子供が受診すべきは整形外科となります。
側弯症というのは脊柱いわゆる背骨が曲がってしまう病気なのですが、これを診断するのには医師によるX線(レントゲン)検査が必要となります。
ただ、子どもの場合はかかりつけの小児科の先生に相談するのもありかもしれません。
最終的な判断は整形外科となるので二度手間かもしれませんが、どこの整形外科がいいのか分からない場合には病院を紹介してもらえたり、相談できるという意味でです。
私は整形外科のあとに小児科の先生にも相談しました。
「側弯症だと普通の整形外科ではなくて専門医のいるところに行ったほうがいいのでしょうか?」という内容です。
なんだか直接整形外科の先生に聞くのは失礼な気がして気が引けたのです。
そのときの小児科の先生からは「その必要があれば整形外科の先生から紹介してもらえるでしょう。」ということを言われました。
こうして書いてみると特に解決したような印象はないのかもしれませんが、私としては(なるほど~)と安心できました。
息子の場合の初めの診断
実は最初は「股関節炎」と思って整形外科を受診しに行きました。
5歳の頃にも足の付け根のところ(股関節)が痛いといって「股関節炎」と診断されたことがあり、今回も同じ個所が痛いというので整形外科に連れて行ったのです。
ちなみに5歳のときは特に治療もなく、経過観察で終わりました。(スポーツの習い事は1週間くらい休みました。)
最初左の股関節が痛いと言っていて次の日には右が痛いというので連れて行ったのですが、股関節の動きに問題なくて2週間後にまた来てくださいと言われました。もちろん、その間に痛みが出るようならすぐ来てくださいということだったのですが、幸い痛みは次の日にはなくなりました。
2週間後に行ったときも問題なかったのでそのままだったのですが、1年経ってまた同じような痛みを訴えたので(また股関節炎なのかな?)と思って整形外科に行ったのです。
今回行った病院は前回とは違うところでした。
なぜ病院を変えたのかと言いますと、通院しやすい場所であったのと、前回も結局原因もわからなかったし治療もなかったしで違う先生に診てもらえば何かわかるのかと思ったからでした。
今回の受診ではレントゲンを撮られ、「背骨が曲がっているから片方の股関節に体重がかかって痛みがでたのだろう。側弯症です。」という風に言われ、リハビリを受けて家でできるストレッチのやり方を覚えてくださいと言われました。
運動制限とかはなく、結局「経過観察」と「ストレッチ」で様子をみることになったのです。
側弯症とはどんな病気?
ところで、側弯症とはどんな病気なのでしょうか。
正確には脊柱側弯症(せきちゅうそくわんしょう)といいます。
種類はいくつかあります。
先天性側弯症:生まれつき背骨が曲がっている
病原性(症候性)側彎:他の病気に伴って起こる
特発性側彎:特別な原因なく発症する側弯
更に、特発性側弯症は発症に時期により呼び名があります。
- 乳児期側弯症(0歳~3歳に発症)
- 学童期側弯症(4歳~10歳に発症)
- 思春期側弯症(10歳以降に発症)
進行するとコルセットを着用することになったり、変形によって肺の機能に影響がでると手術が必要となるケースもあります。
また、発症するのは女性に多いため見た目を気にする思春期などには精神的なケアも重要になるという病気です。
よくわからなかった“側弯症”という病気
病院で側弯症と言われて、どんな病気なのかとネットで調べてみたのですが、書いてあることは様々でした。
衝撃的だったのは「治らない」とか「治療法はない」といったものでした。
「運動療法、マッサージやカイロプラクテイスは矯正効果はない」という記述もよく見かけて混乱しました。
息子を診てくれた先生はストレッチを勧めてくれたけど効果がないと書かれているのはなぜだろうと。
陸上の金メダリスト、ウサイン・ボルト選手の受けた治療も効果がない、成績とも関係ないと言えるのかとかの疑問がありました。
※ボルト選手は側弯症ですが、体幹強化のトレーニングで克服しています。
整形外科の病院を再度訪れてみました。
この時は、担当の先生がお休みだったのですが、別の先生が相談に乗ってくれて側弯症についてじっくりと説明してくれました。
息子のレントゲン(X線検査)を診て「この場合は側弯症とまではまだ言えない。たとえば専門医に紹介したら『側弯症ではないです。』と言われる程度ですね。」と言われ、少し気持ちが軽くなりました。
それから「前回のこのレントゲンは寝た状態で撮っているが、本来は立った状態で取らないと背骨の歪みはきちんと診断できない。」と言われ、「御心配なら今日もう一度レントゲンを撮って診てみますか?」と言われたので、レントゲンの被曝の影響についても聞いてみました。
「無駄にレントゲンは受けないほうがいいが、何回かのレントゲンを撮ったからといって身体にすぐに影響がでるようなものではない。」という説明でした。私は、子どものレントゲンについては正直言って避けたいという思いがあるので、今回はレントゲン撮影はしないことにしました。
息子の場合は痩せ型なのでレントゲンでとらなくても背骨の状態がわかるし(もちろん正確な情報という訳ではないでしょうが)、撮ったとしても結局経過観察になるだけで何か治療が始まるというようなものではないので「今」は撮らなくていいかなと思ったのです。
それから側弯症が治らないと言われていることに関しても「うーん。治るという論文が出たら『側弯症は治る』となるんですがね~」という感じの答えでした。(言葉は私が要約してあり、正確な言葉ではないです。もっとじっくりと説明してもらいました。)
ネットで他の方の状況も見ていると「運動で体を鍛える」ことや「姿勢を意識して正す」ことで側弯症が改善したり、治ったりという体験記をよく見かけます。
治る病気であるのなら、早く治るという論文が出て欲しいです。
ちょっと昔の書籍には「ほっといたら治る側弯症もある」とお医者さんが書いてるのもあるので、せめて病名を治らないタイプのものとは違うものにして欲しいです。
なんとなくわかった“側弯症”という病気
ここからは素人の私の考えなのですが、要するに治るという論文が出てないから「治らない」とされているというか、側弯症というのは病名でなくて症状の名前なのではないか(頭痛みたいに)という印象でした。
どうも息子の場合は深刻な状態ではないという感じです。
最近のお医者さんはどこも同じなのですがそう簡単には「大丈夫」とか「治ります」とか言わないですよね。
私は割と病院にお世話になることが多いのですが、いつももどかしい返答ばかりです。訴訟リスクがあるので仕方ないとはいえ、いつまでたっても安心できないのが辛いですよね。
側弯症の経過観察とストレッチ
結局、息子の場合は経過観察とストレッチいうことになりました。
側弯症に効くストレッチは4種類教えてもらって、家で毎日実行しています。
リハビリの担当の方からのアドバイスは、「どれもゆっくりした動作で行ってください。」と言われました。
(子どもなので早く終わらそうと早い動きになりがちです。)
側弯症でスポーツをすることに関しては、「サッカーやや野球、テニスなど体の動きが左右非対称のものは注意が必要だけど、体操や水泳など道具を使わない運動は問題ない」そうです。
まとめ
側弯症と言ってもすべてが進行していくわけではないようです。
そして子ども(幼児)で軽度の側弯症である場合は、成長とともに治っていくことが多いようですのでそんなに心配しなくてもいいようです。
まあそう言われてもすごく心配ですよね。私も少しは安心しましたがやっぱり心配です。
ただ、毎日ストレッチをする習慣がついたことは習い事のスポーツのためにはとても良かったと思っています。今までどんなスポーツでも柔軟性は必要だからとストレッチに誘ってもやらなかったのが、病院で言われてからはきちんとやるようになりました。
病気に関してはやはりお医者さんの診断が第一ですが、うちと同じように我が子が「側弯症」と言われた方が落ち込み過ぎないようにと願って今回の体験を書いてみました。何かの参考になれば幸いです。