(この記事の最終更新日は2019年4月6日です。)
PiTaPa(ピタパ)にはフリースタイル、マイスタイル、プレミアムと3種類の割引形態があります。
今回はその中のマイスタイルとはどういう割引なのか。その利用条件に合いお得になる人はどんな人なのか、デメリットがあるのはどんなときかなどについてです。
PiTaPaのマイスタイルとは?簡単に説明すると・・・
PiTaPaのマイスタイルってどんなサービス?
大阪メトロ(地下鉄&ニュートラム)と大阪シティバスでの乗車が割引になるサービスです。
JRや地下鉄乗り入れの区間(阪急など)には適用されません.
プランは3種類あります。
- 地下鉄プラン
- バスプラン
- 地下鉄+バスプラン
マイスタイルでバスプランを利用すると、バスが乗り放題になります。
マイスタイルでの地下鉄利用は自分で好きな2駅を登録する必要があります。
登録した2駅間の往復だけでなく、その周辺の駅で乗り降りしても料金がかからないというのが定期とは違う点です。
PiTaPaですので、チャージも不要です。(チャージされていてもチャージ分は使えません。)
学生割引や子ども料金の設定もあります。
割引ってどれくらい?
1カ月の支払いが
6ヵ月定期券の6分の1相当が上限額となります。
例えば・・・
マイスタイルを登録して上限額が8,040円ですと、区間内の特定の利用が月に一万円でも二万円でも上限額の8,040円が請求されます。
一回も地下鉄を乗らなかった月は請求額は0円です。
2000円分しか使わなかったという場合は使った分だけ支払うことになります。この場合は、フリースタイル割引はありますので、1800円の請求額となります。
登録しておいて、少ししか使わなかったり利用がない月がでてきても損することはないというのは便利ですね。
マイスタイルを登録しないと割引されないの?
マイスタイルを登録していない場合、
フリースタイル扱いになりますので、1回の乗車から10%引きはあります。
利用回数がそこまで多くない場合は、利用回数が増えそうになってから登録しても良いので、慌てて設定しなくても大丈夫です。
目安として、ひと月の地下鉄代が、最低上限額の6,670 円以下であれば登録の必要はなさそうです。
マイスタイルを設定したほうがいいのかという考え方の例:
淀屋橋ー本町をマイスタイル登録すると上限は6,670 円です。
地下鉄は仕事場と自宅の往復でしか利用することがないという場合。
地下鉄の初乗り乗車券は大人180円です。往復で360円。フリースタイルでも10%引きはあるので、21往復目でやっと得になります。
出勤日数20日だと・・・
180円×2×0.9×20日=6,480円
⇒6,480円の請求
出勤日数21日だと・・・
180円×2×0.9×21日=6,804円
⇒6,670 円の請求 134円お得!
マイスタイルを利用するにはPiTaPaカードに登録が必要
月に21日以上出勤する日や地下鉄を利用する日があるのならば設定しておくといいですね。
マイスタイルを利用するにはピタパに登録しておく必要がありますので、お忘れなく手続きをしましょう。
PiTaPaカードを持っている人はインターネットで登録ができます。
「PiTaPa倶楽部」に会員登録(無料)して、手続きしてください。
また、定期券発売所でも登録できます。(天神橋筋六丁目駅を除く)
尚、学生の方は「通学証明書」の提出が必要ですので定期券売り場でのみ登録となります。
登録・変更・取消の手続きは無料です。
PiTaPaカードはまだ持っていない場合
まずはPiTaPaカードを作りましょう。
カードが手元に届いてから登録を行います。
多く利用すれば6か月定期を買ったのと同じくらい安くなるサービス。
多く利用しない場合は利用額総額に対して所定の割引がされるだけです。
マイスタイルの場合、定期を買うよりお得となる場合が多いのが魅力です。
(利用の仕方によっては、定期を買っても追加料金が必要な区間がマイスタイルだと追加料金がかからないことがあります。)
PiTaPaのマイスタイルでお得になるのはこんな人
PiTaPaカードのメリットは次のようなことがあります。
- 利用が少ないときは利用した分だけ支払えばいい
- 定期券よりも利用できる範囲が広がる
- 定期券売り場に行かなくていい(学生を除く)
- 紛失盗難にあっても再発行してもらえる
このメリットを活かせる人がお得になるといえるでしょう。
利用が少ないときは利用した分だけ支払えばいい
毎月の出勤日数がバラバラな人
アルバイトや派遣、長期休暇のある学生さんだとお得になりますね。
転勤や引越しがありそうとかで通勤経路が変わるかも?な人にも便利です。
通勤経路が変わればマイスタイルの登録内容の変更手続きは必要ですが、定期券だと払い戻しの手間や手数料がかかります。
定期券は有効期間が1か月以上残っていなければ、払戻しもできません。
地下鉄に乗る日数を考えて定期券を購入するとなると、6カ月定期券が買えなかったりしますが、1カ月定期だと割高です。
定期券よりも利用できる範囲が広がる
通学・通勤以外の駅の利用も多いという人
アルバイトや子どもの習い事の送迎や、土日はおでかけする人、営業で大阪のお得意様を回る人にとっては便利です。
身近のいろいろな路線・駅を利用したい人にとってはお得になりますね。
定期券売り場に行かなくていい(学生を除く)
忙しい人、生活スタイルが定期的に変わる人
登録のときもネットからできます。
そして「無期限」を選択すると更新の必要がありません。
地味に定期の更新って面倒です。仕事帰りの定期券売り場ってかなり並びますよね。
自動定期券発行機は使い慣れなくて不安だったり。
切換え期間に休みが入ると継続じゃなくて新規にしたほうがいいかな?とか考えたり。
「残り6カ月もないよ。」みたいな学生さんや派遣先が変わる人にもうれしいです。
そんな細かいことを気にしなくていいのは気が楽です。
紛失盗難にあっても再発行してもらえる
磁気定期券は落としたら新しく購入するしかありません。
PiTaPaの場合はカードの利用停止措置で悪用されるのをストップしてもらえますし、再発行もしてもらえます。
注:再発行には手数料がかかります。また新しいカードが手元に届くまではマイスタイル割引が適用になりません。
PiTaPaのマイスタイルにするとデメリットはある?
マイスタイルを利用する人は、主に通勤・通学用に使うと思います。
サービス内容は「定期」とは異なるので、しっかり確認しておかないと思っていたより交通費が高くなるというデメリットがあります。
マイスタイルが適用されるのは、
登録駅→登録駅、登録駅→対象駅、対象駅→登録駅の利用のときだけ
それ以外の利用は特定外利用となり別計算となります。
対象駅→対象駅 の利用は別途請求となります。
例1: なんばとうめだを登録しているAさん
淀屋橋→本町を利用した場合、定期券だと区間内ということで別途請求はありません。(タダです。)
ところが、マイスタイルの場合、登録駅での乗り降りがないと別途請求となります。
例2:5区登録をしておくと全駅が対象駅となるのですが、乗り降りする駅のどちらかで「登録駅」を利用しなくてはいけません。
全駅が対象 = どこの駅で乗り降りしてもOK ではありません!
必ず、登録駅で乗るか降りるということが必要です。
「乗り越し」はない
マイスタイルに乗り越しという概念はありません。
登録駅から乗って対象駅を過ぎた場合、登録駅→降車駅の運賃は、正規運賃との「差額」ではなく、「乗車した登録駅→降車駅」区間の運賃が必要です。
例 なんばとうめだを登録しているAさんが休日になんば駅から新大阪駅まで利用した場合。
梅田から新大阪駅までの230円ではなくてなんばから新大阪駅の280円が「特定外利用金額」として精算されます。
梅田3駅に注意
梅田を登録駅にしている場合は注意が必要です。
梅田3駅「梅田」「東梅田」「西梅田」は同一駅として取り扱われるので、「3駅間乗継」が適用されてしまうと、特定外の利用となってしまいます。
これは盲点なので注意してくださいね。
注意事項
その他の注意事項です。
年1回以上の利用が必要
1度も利用がないと維持管理料1,000円(+税)がとられます。
PiTaPaを持っていない場合、申し込んでから利用できるまでに時間がかかる
ピタパは後払いのシステムのため、審査があります。こちらはWebからなら2~3週間ほど、郵送なら3~4週間ほどかかります。
既にPiTaPaを持っている人でしたら、ネット申請ですぐに登録はできます。
ただし、利用開始までは割引が適用されません。
1日~15日に登録した場合
「当月から」または「翌月から」の適用開始を選択できます。
16日~末日に登録する場合
「翌月から」の適用となります。
振替輸送の対象とならない場合があります
振替輸送とは、事故や大幅にダイヤの乱れが生じた場合に他社線の区間を利用できるという救済措置です。
PiTaPa「マイスタイル」・「プレミアム」を登録をしていても振り替え輸送の対象にはなりません。
ややこしいのですが、
PiTaPa自体は運行不能前に地下鉄改札を入場していた場合に振替輸送の対象となります。(発生後の改札機入場者は振替輸送は利用できない。)
PiTaPa「マイスタイル」・「プレミアム」登録適用の利用か登録適用外の利用の判定については、運行不能時に実際に利用した乗車駅及び降車駅により判定されます。
振替対象とならない場合、ほかの鉄道会社等にて乗車券(通常運賃)を購入することになります。
※コメントにて情報いただきました ありがとうございました!
さいごに
自分がお得に使えるかどうかはシュミレーションで実際に利用可能になる駅を知ることでイメージしやすくなります。
Osaka Metro 公式サイトのシュミレーションのページでご確認ください。
コメント
デメリットの追加事項です。
人身事故が発生した場合、定期券利用者は他社線への振替乗車の対象になりますが、マイスタイルの場合、たとえ登録駅での振替を申請したとしても受け付けられません。
マイスタイルは定期券ではない、との理由からだそうです。
なので、例えば御堂筋線で西中島南方駅からなかもず駅に向かう時に人身事故にあったとすると、阪急南方→阪急梅田、地下鉄四ツ橋線西梅田→なんば、南海高野線難波→中百舌鳥駅間の料金を自腹で支払うことになります。
ふぇるなんです様
あかねです
はじめまして
コメントありがとうございます^^
定期所持者で受けられる振替輸送がマイスタイルでは受けられないとなると大変なデメリットですね。
追加して記事を訂正させていただきたいと思います。
ありがとうございました!
マイスタイルの使用を再確認!のところに「登録駅→登録駅 の利用は別途請求となります。」とありますが、対象駅→対象駅の間違いではないでしょうか。
おば様
はじめまして
あかねです
ご指摘ありがとうございます。
重要な箇所に記述ミスがあり、失礼いたしました。
早速記事を訂正させていただきました。
コメントありがとうございました。
梅田と西梅田、東梅田の登録駅の考え方がよくわかりません。
梅田と登録すれば全部が対象になるのでしょうか。
jin 様
はじめまして
あかねです。
コメントありがとうございます。
梅田・東梅田・西梅田の梅田3駅は一駅のように扱われます。
例えば
西梅田で登録すると、梅田と東梅田も登録駅になります。
梅田や東梅田から乗っても、
下車する駅が対象駅や登録駅なら
マイスタイルの上限対象に入ります。
連休で出かけており、返信が遅くなってしまってすみませんでした。
記事をお読みくださりありがとうございました。
ありがとうございました。
三駅間乗継ってどういう事
jin様
こんにちは^^
あかねです。
ご質問のコメントありがとうございます。
梅田の「三駅間乗継」のシステムはわかりにくいですよね。
「梅田」御堂筋線
「東梅田」谷町線
「西梅田」四つ橋線
の3駅は
同じ梅田にありながら、
改札もホームも離れた場所にあり、
路線も違うのですが
「同一駅」として取り扱われます。
例えば
梅田で降りて【40分以内に】東梅田から地下鉄に乗ると
梅田3駅乗継が適用されてしまいます。
梅田での乗り降りをカウントされずに
梅田を通過したとされます。
他の例では
梅田3駅を経由して元の駅に戻ってくるような利用も要注意です。
登録駅(本町)から梅田に行き、
【40分以内に】用を済ませて
西梅田から本町に戻ってきた場合などにも
梅田3駅乗継が適用されてしまいます。
(※本町駅→本町駅の乗車となる)
マイスタイルで梅田を登録駅とされている方は
特定外の利用とされてしまうことがあるため
知らずに(マイスタイルとは別に)運賃が発生してしまうことがあります。
尚、梅田乗継の時間制限の設定は「30分以内」が正式なのですが
マイスタイル利用者には余裕を持たせて40分以内で案内されています。
参考資料はこちらです。
Osaka Metro「よくある質問」より
Q マイスタイルで梅田3駅乗継をしたら、どのようになりますか?
(外部サイトにリンクしています)
jin様
コメントありがとうございました。