オープン25周年を迎え、2018年7月2日にリニューアル・オープンした空中展望台
そのリニューアルにあわせて、スカイビルの非公開エリアを巡るガイド付きのツアーが新しく登場しました。
あの不思議な印象を受ける高層ビル内を見学できるというので、早速、申し込んでみました。
梅田スカイビルのガイドツアーに参加してきました
梅田スカイビルといえば、ガイドブックに“未来の凱旋門”と評され、世界中からの旅行者がやってくる人気スポットです。
ガイドツアーでは、このスカイビルをじっくり約1時間かけて、見学できるようになっています。
まずはツアーデスクで受付
ツアーは予約制となっていて、まずはツアーデスク(39階)に向かいます。
“FUN FUN PLAZA”(1階)からエスカレーターで3階へ行きます。
3階からエレベーターで35階まで上がります。
ガラス張りのエレベーターで外の景色が楽しめます。
35階、空中庭園へのロビー内は、真っ白でまるで雲の中にいるような感覚になります。
ここから長ーいエスカレーターに乗って39階へ。
ガラスのトンネルの中のエスカレーターは、
宇宙空間を無重力でスーッと上昇移動しているような感覚になります。
車椅子利用の場合はタワーイースト1階より高層用エレベーターにて39階まで行くことができます。
ツアーデスクで受付けをしてツアーの始まりです。
ツアーで訪れる場所は全て写真撮影OKとなっています。(非公開エリアも撮影OKです。)
「地上からご案内します。」
ということで、まずはエレベーターで1階のワンダースクエアへ
神秘的な空間が広がる地上
【アウラ空間】
空中庭園と二つのビルにはさまれた空間を「アウラ空間」と呼びます。
ここは見えない力(引力)が働く不思議な巨大な吹き抜けのエリアとなっています。
空中庭園の真下に立ち、上を見上げるとなんだか思想が降りてきそうな気がする、天空と地上と人を結ぶちょっと神秘的な場所です。
見上げるとぽっかり空いた空間は「空中クレーター」と呼ばれています。
【空中クレーター】の秘密
「飛び去った宇宙船」のパネル 39階ロビーに展示
空中庭園の円形の部分は、宇宙船が飛び去った痕跡のイメージで造られています。
宇宙船が飛び去った跡の大きな穴の側面には、ハーフミラーガラスが使用され、空中庭園の屋上からは、自分の姿がまるで空に浮かんでいるかのように映ります。
青・赤・黄の三色のドラムが広場に立っています。
これは「アトラクター」として人を惹きつける役割をしているオブジェなのです。
3つの色は“飛び散る色彩”を表しています。
下の写真はバリ島の割門です。
スカイビルの構想はこの割門からインスピレーションを受け、一本のビルが2つに割れ、庭園が地面から上昇していったという発想で作られました。
タワーウエスト27階にある絹谷幸二 天空美術館の天空カフェでは、バリ島のコーヒー、ゴッドマウンテンコーヒーを味わうことができるので、それもなにか関連があるのでしょうか。
神が宿るといわれる神秘的な島「バリ島」で栽培されるコーヒー豆「ゴッドマウンテン」を使用した、深い甘さとスパイシーさを兼ね備えたスペシャルティーコーヒー。
カフェのみの利用は美術館の入館料不要で、テイクアウトも利用できます。
さて、下の絵はスカイビルの建築をされた原広司さんのファーストスケッチです。
最初の構想ではビルが4棟並んでいるのがわかります。
スカイビルが一番美しく幻想的に見える天候とは
実は、雲が空に浮かんでいるほうがスカイビルの美しさを実感できるようになっています。
(この日は雲一つない晴天でした・・・)
下の写真のようにビルの壁面を覆ったガラスに雲が映り込み、空に溶け込んでしまう現象がみられるのです。
ビルに使われたガラスは「ガラスカーテンウォール」といって熱線反射ガラスが使われており、空中庭園が浮かび上がっているように見えるのです。
17,000枚ものガラスは18台のゴンドラでピカピカに磨かれています。
【列柱滝】
このメタリックな列柱からは水が放出され、滝が出現します。
9本の柱から流れ落ちた水はスカイビルを循環していきます。
スカイビルには2つの庭(中自然の森と新・里山)があり、水路や小川でつながって水が循環しているのです。
【中自然の森】
人工的なイメージの梅田スカイビルですが、地上にはリスの住む緑豊かな森があります。
6月には蛍も見られる川が流れています。
都市の中で見られる蛍は大人気で、日によっては2時間待ちとかになることもあるそうです。
また、新・里山という緑地エリアではお米や野菜づくりが行われています。
【ランドアート】
森や新・里山の中にはこのような不思議な石のアート作品が点在しています。
アジアの遺跡から発掘されたような雰囲気ですね。
梅田スカイビルの地下には動物園?
地上の見学の後、地下に移動します。
【滝見小路】
地下には昭和レトロな商店街が再現されています。
ちゃんと水も出る井戸やお稲荷さん、交番などもあります。
案内表示も町の雰囲気に合わせてアンティーク仕上げになっています。
タイムスリップしたような空間です。
時系列が、空中庭園(未来)→地上(現在)→地下(過去)と縦に並んでいるような感じがしました。
そしてこの後はいよいよ非公開エリアを巡ります。
滝見小路より更に地下に潜るとどうなるでしょうか。
【マシン・ズー】
ヘルメットを手渡され、機械の動物園と書かれた扉をくぐります。
この空間はビルを動かす機械室となっていて、無機質な空間になりがちなところを動物園に見立ててカラフルなペイントを施してあるのです。
壁に描かれた動物は実物大です。
非常用発電機は「スリーピング・ライオン」、
特高変圧器を「エレクトリック・マンモス」、
ターボ冷凍機を「チラー・コング」、
コージェネレーション「コージェネザウルス」
と動物や恐竜に見立てた機械が並んでいます。
滝見小路より更に地下は(古代)となっていました。
梅田スカイビルの22階空中ブリッジは揺れるのか?
次にいよいよ22階空中ブリッジに向かいます。
超高層ビルの大火災を描いたパニック映画『タワーリング・インフェルノ』(1974年アメリカ)を設計者の原さんが観て、隣のビルに避難できるようにと思いついたそうです。
普段はビルに勤務されている人しか通れない通路です。
防振ダンパーがついていて地震に強い設計となっています。
そして通路の西棟側はビルに固定されているのですが、東棟側は固定されていないという秘密があります。
そのほうが地震があったときにポッキリと折れないらしいですが、渡るときはちょっと怖かったです。
でも意外と揺れませんでした!
眼下には中自然の森が見えます。
上空から見ると、円形の一部としてデザインされているのがよくわかりますね。
ビルのあちこちにある“宇宙船の設計図”
関係者が利用するエレベーターホールの天井の照明が宇宙船の設計図の模様となっています。
これは「光天井」と呼ばれていて、一枚一枚デザインの異なるものがビル全体に点在し、その数は442枚もあるそうです。
エレベーターで39階のツアーデスクまで戻ってツアーは終了です。
スカイビルのお土産は
ツアー終了時にお土産がもらえました。
ガイドツアーのパンフレット(マシンズーで記念撮影した写真付き)とフィギュアです。
スカイビルのフィギュア(海洋堂製は25周年特製カラー(青)です!
この青色は非売品で、金色はお土産ショップにあるガチャで手に入ります。
梅田スカイビルのお土産ショップ GALLERY SHOP (ギャラリーショップ)です。
スカイビルグッズや日本、大阪のお土産などを取り扱っています。
Wanna One(ワナワン)メンバーのハートロックキーも飾ってあります。
帰りはまたあの宇宙ステーションの内部のようなエスカレーターで。
よく磨かれてピカピカの窓ガラスには“ふくろうシール”が貼られています。
飛んでいる小鳥が窓にぶつからないように、天敵のフクロウのステッカーで追い払っているのです。
最後に
ツアーでは20世紀の現代アートの作品が並ぶアートギャラリーなども訪れました。
この記事では、非公開エリアはかなりとばしての案内となりましたが、実際にはかなり時間をかけて案内してもらえます。
これから参加される方は、実際のツアーで是非いろいろ体験してください。
非公開エリアを巡るガイドツアーは39階の「ツアーベース」もしくは公式サイトにて受け付けされています。
詳しい予約方法はこちらの記事でご確認ください
大阪駅からスカイビルへ行くときの道案内もおまかせください