こちらから年賀欠礼の「喪中ハガキ」を送った相手から「寒中見舞い」のハガキをいただいた場合、その返事は必要なのでしょうか?
必要であればいつまでに出すべきかや、なんと書けばいいのかといろいろわからないことが出てきますよね。
そういった場合のタイミングや文例を具体的にご案内いたします。
寒中見舞いの返事は必要か
寒中見舞いといのは本来季節の挨拶として、二十四節気の小寒(1月5日頃)から立春(2月4日頃)までの寒い時期に送るお便りのことです。
ところが現在ではどうように扱われているかと言いますと、
(1)喪中ハガキを受け取り、(年賀状が出せなかった代わりに)返事として出すもの
(2)年賀状を出していない相手から年賀状を受け取り、松の内を過ぎてしまったときの返事として出すもの
という使い道をされていることが多いのです。
返事は書くべき?
こちらから予め年賀欠礼の喪中ハガキを送った相手から寒中見舞いが届くということがあります。
しかも年賀状と違い、寒中見舞いの期間というのは長く、届く時期に幅があるかもしれません。
寒中見舞い自体、お返事しないといけないものではありません。
また、今回の相手の方はどうやら先ほどの寒中見舞いの使い道(1)のパターンで出されたものと推察されます。
〈喪中はがきへの返信としての寒中見舞い〉
これですと、お返事への返事となって逆にまた相手が恐縮しないかという悩みも出てきてしまいます。
・・・ということは返信はしないほうがいい?
喪中はがきを出した相手であれば返信しなくても失礼とはなりません。
また、年明けすぐに顔を合わせる機会があるのでしたら、直接会って御礼を述べるのが一番丁寧な返事となります。
返事を書いても構わない
とはいうものの、返信することをおすすめできるケースもあります。
喪中ハガキに返信してくれる方というのはとても思いやりのあるいい人と言えますよね。
これからも大切な人としておつき合いを続けたい相手ではないでしょうか。
訃報を知り、あなたの様子を心配されているということですので御礼を兼ねて返信するのは相手への負担とはなりません。
返信のハガキを出すことで受け取った相手も安心でき、丁寧な対応に嬉しくなると思いますよ。
また、相手が目上の方でしたら返信したほうがあなたの気持ちもスッキリするのではないでしょうか。
例えば仕事の上司の方で、(既に職場で会ってるし、おかしいかな)と迷って出さないでいると顔を合わせている分、余計にもやもやした思いや悩みが消えないことになります。
この場合、相手もそういう事情を承知であるはずですので、出しておかしいということにはなりませんから安心しましょう。
寒中見舞いの返事はいつまでにするべきかと余寒見舞い
寒中見舞いの時期
松の内(1月7日)があけてから立春(2月4日※)までの間です。
※立春は年によって変わります。立春の前日は豆まきをする節分です。
寒中見舞いが届いて返事を出すのであれば、立春までに届くように出しましょう。
できれば1月の末までに投函するのが望ましいですね。
季節柄、風邪などで体調を崩し、なかなか寒中見舞いへのお返事が書けないということもあると思います。
寒中見舞いの時期の次は「余寒見舞い」を出すことができます。
余寒見舞いは、立春が過ぎてから2月末まで送ることができます。
寒中見舞いの返事の文例とハガキの選び方
自分が喪中で年賀欠礼状を出した相手から寒中見舞いをいただいた場合の返礼
寒中見舞いとして出す文例
基本のパターン
「寒中お見舞い申し上げます
このたびはご丁寧な寒中見舞いをいただき、ありがとうございます。
今年は例年になく厳しい寒さですが、
皆様ご健勝でお過ごしとのご様子何よりとお喜び申し上げます。
おかげさまで家族一同もようやく落ち着きを取り戻せるようになりました。
厳しい寒さが続きますが、お体にはお気をつけてご自愛下さい。
本年も変わらぬお付き合いのほど宜しくお願い申し上げます。」
目上の方のパターン
「寒中お見舞い申し上げます
(相手の名前)様におかれましては、お元気にて益々ご活躍の由、衷心よりお喜び申し上げます。
また、この度は喪中の年賀欠礼にて恐縮しておりましたところ、
ご丁寧な寒中お見舞いを頂戴致しまして、(相手の名前)様の温かいお心遣いに深謝申し上げます。
おかげさまで私どもは無事に過ごしております。
この冬は例年になく寒さが厳しいようですので、どうかご自愛下さいませ。
本年も変わらぬご厚誼の程よろしくお願い申し上げます」
※ 冒頭の「寒中お見舞い申し上げます」という言葉はやや大きめに書きます。句点は無用です。
余寒見舞いとして出す文例
「余寒お見舞い申し上げます
向春の折、ご家族の皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
おかげ様で私どももつつがなく過ごしておりますのでご休心ください。
余寒なお厳しき時節ではございますが、どうぞお体を大切にお過ごしください。」
立春をすぎて余寒見舞いにしているので、寒中見舞いに対してのお礼は省いてもかまいません。
寒中見舞いと違って、冒頭の挨拶文(余寒お見舞い申し上げます)でなくても
「季節の便り」というような感じで、時候の挨拶を入れた文章にされてもいいですよ。
相手を気遣う、心を込めた言葉があるといいですね。
まとめ
- 喪中にいただいた寒中見舞いの返信は不要だが、返信すると好印象
- 大切な人、目上の方には是非返信を
- 返信はシンプルな文面で構わないので相手への気遣いを忘れずに
いかがでしたでしょうか。
年賀状とちがって寒中見舞いのやり取りは不慣れでわからないことが多いですよね。
その分、こうしないといけない!という決まりはないようです。
落ち着いて考え、一般常識としてのマナーを意識できれば大丈夫ですよ。
ハガキの書き方も季節の挨拶や相手への気遣いなど普段のマナーと変わるところはありません。
安心してくださいね。