今まで喪中ハガキを何度か受けとられた経験のある方でも、いざ自分が差し出す立場になると書き方に迷うところがでてきますよね。
毎年夫婦や家族の連名で年賀状を出されている方もいらっしゃるでしょう。
続柄を家族それぞれに合わせる必要があるのかな?
故人の名前や亡くなった月や年齢などはすべて書くの?省略してもいいの?
と頭を悩ませてしまいます。
年の暮れのご挨拶をしっかり皆さまにして、すっきり心穏やかに過ごしたいですね。
【文例】差出人を夫婦連名にするとき
【文例】亡くなれた方を連名にするとき
喪中はがきを連名でだすときの続柄の記載方法
【文例】喪中はがきに亡くなった人を書かない場合
喪中はがきを出す意味
喪中はがきの連名に子供もいれていい?
喪中はがき連名の書き方と文例
連名といっても
「差出人を夫婦で連名にする」
「亡くなられた方が複数いるので連名にする」
という場合があると思います。
差出人を夫婦連名にするのは問題ありません。例年の年賀状を連名で出されている場合は喪中はがきを連名で出すことも自然です。
【文例】 差出人を夫婦連名にするとき
- 年賀欠礼の挨拶
- 誰が亡くなったのかを伝える文章
続柄、故人の名、亡くなった月、年齢を記します
享年(亡くなった方の年齢)は数え年が一般的ですが、地域・宗派などによっては異なることもあります - 時候の挨拶の前文は書きません
喪中はがきの中で年賀という言葉は避けます
「年賀」とは、新年をお祝いするという意味があり、めでたい言葉です
「年始」「明年」「年頭」「新年」という言葉を使うようにします - 日付
令和◯◯年◯◯月
喪中はがきを出す月を書きます
基本的に11月中旬から12月初旬の、そろそろ年賀状の用意をしないといけない時期の前に早めに出すのが通例ですから「十一月」「十二月」となります
(11月を「一一月」、12月「一二月」と書かず、十を使うと読みやすいです)
- 行頭の一字はさげず、句読点を使わないのが一般的です
- 数字はすべて漢数字で書きます(住所の番地や享年、日付など)
※ただし、郵便番号は算用数字で「123-5678」と書いて問題ありません - 近況などの添え書きはしません
- 切手は「弔事用普通切手」を使います
【文例】 亡くなれた方を連名にするとき
では、お身内にご不幸が二名以上ある場合ですが、こちらも連名にして出すことができます。
六月に妻の母 ◯◯◯◯が◯◯歳にて
十月に 父 ◯◯◯◯が◯◯歳にて 永眠いたしました
本年中に賜わりましたご厚情に深く感謝申し上げます
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
令和◯◯年◯月
故人の名前の順番について
一般的には亡くなった時期の早い順に記載しますが、特に決まりがあるわけではありません
喪中はがきを連名でだすときの続柄の記載方法
一般的に、夫の御両親のどちらかが亡くなられたときはそれほど悩むことはないのですが、妻側の父親、または母親が亡くなったときに故人の続柄を悩むことがあります。
妻の親が亡くなった場合、続柄の書き方はどうなるのでしょう。
夫婦連名で書く場合には、夫から見た続柄を書くのが一般的ですので、続柄を「義父、義母」としても問題はありません。
しかし、夫の父親が再婚された方であるなど、家族関係を表すのに少し違和感を感じるようであれば次のような書き方もできます。
妻の父が亡くなった場合の続柄の書き方
岳父(がくふ) ◯◯◯◯
妻の父 ◯◯◯◯
△△(妻の名前)の父 ◯◯◯◯
妻の母が亡くなった場合の続柄の書き方
丈母(じょうぼ) ◯◯◯◯
妻の母 〇〇◯◯
△△(妻の名前)の母 ◯◯◯◯
また、様々な事情により喪中はがきに亡くなった方の名前を書かないということもあります。
【文例】 喪中はがきに亡くなった人を書かない場合
本年中に賜りましたご厚情を深謝申し上げます
明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます
受け取られた方が(一体どなたが亡くなられたのだろう?)と心配されることもありますから、できれば亡くなった方のお名前と続柄はわかるようにしたほうがよいのでしょうが、これは差し出す方の思うようにしてもかまいません。
喪中はがきは多くの方に出すものなので、中にはビジネス上のおつきあいのお相手であったりすると個人的な情報は不要なのではと思います。
個人的にお付き合いのある方でしたら、亡くなられたときに既にご連絡していると思いますし、そうでないときは心が落ち着いてからでも何かの折にお伝えしても良いのです。
そもそも喪中はがきは「誰が亡くなったか」を連絡するためのものではありませんから失礼にはあたりません。
喪中はがきを出す意味
喪中ハガキというのは、年始のご挨拶(年賀状等)を欠礼しますというおわび状です。
「自分にとって大切な身内が亡くなった悲しみのため祝い事などをする気持ちにありません。おめでとうと言える心理状態にないので年賀状の送付を欠礼します」
というような意味となります。
特に、忌中にある場合にはなにかと慌ただしく、年末のご挨拶もできないこともありますからその旨をお伝えする手段なのです。
誰が亡くなったのか?という情報を必ず書かないといけないというものではありません。
昨今では故人の情報を記載しないことも珍しくありません。
また、故人の名前、続柄だけを記し、享年や没年月日などは省略することもあります。
【文例】 享年や没年月日を省略するとき
と書きます。
喪中はがきの連名に子供もいれていい?
お子さんがいる家庭では、家族ぐるみでお付き合いのある方に毎年子どもの名前の入った年賀状を出されていることもあるでしょう。
しかし、喪中はがきでは子供の名前は記載せず、夫婦連名で出すのが一般的です。
子どもの年齢にもよりますが、子供が友達に自分の名前で年賀はがきを出しているような場合には、子の名前だけを書いて送るとよいでしょう。
ただし、親子では喪中の期間が異なりますので、確認しておかないと間違ったご挨拶となってしまいます。
そして、子どもがまだ幼いという場合(小学生以下)は、喪中はがきのやりとりは一般的ではありません。
子どもだけは喪中関係なしに年賀状をやりとりするご家庭もあります。このあたりは、特にマナーや決まりはなく、ご家庭の考え方によるものです。
まとめ
喪中の年末年始は普段とちがうしきたりやマナーがあり、とまどいがちです。
お気持ちもまだ落ち着かれていないときに慌ただしい日々が続きますが、どうぞご自愛くださいね